医事マスター

 

患者窓口負担が軽減される公的制度を知って、
一目置かれる医療事務になろう!

 

前回 part1 医療事務の評価を上げよう!の記事に書いた患者負担が軽減される公的制度。この具体的な内容についてみていきましょう。

 

自立支援医療や特定疾病医療(指定難病)の 受付・会計時の注意点

◆指定医療機関名の欄に自院の記載があるか
受給者証「指定医療機関名」の欄に記載されていない診療所・病院・薬局・訪問看護事業所では、自立支援医療や特定疾病医療の扱いにすることはできません。なので、事前に手続きをして頂くことが必要となります。

◆自己負担限度額管理手帳に診療の都度負担額を記載しているか
受給者証に付属する「自己負担限度額管理手帳」に、それぞれの医療機関が、受給者証に記載されてある自己負担上限額(月額)に達するまで自己負担額を受領し、記載することとなります。

◆特定疾病以外の傷病とは会計を区別しているか
特定疾病に付随しない傷病については、特定疾病医療は受けられないので、区別して会計入力し、自己負担額を出さなければなりません。

 

「生活保護受給者」の医療扶助

生活保護の受給者は国民健康保険の被保険者から除外され、原則扶助で全額負担されるため、患者負担はありませんただし、年金などの収入額によっては、医療費負担が発生することがあるので、医療券に負担額が記載されていないか、よく確認することが必要です。

福祉事務所から発行された「医療要否意見書」に医師が病名や治療期間の見込みなどを記入し、福祉事務所に提出します。すると福祉事務所は、その意見書に基づき医療扶助の可否を決定し、月単位で医療券が発行されることとなります。そこに記載されてある受給者番号を医事コンピューターに登録し、医療費全額をレセプトで請求することとなります。

 

「身体障害者手帳取得者」の医療費助成

肢体不自由、心臓機能障害、腎臓機能障害など身体障害者福祉法で定められた障害を有する場合、市町村や都道府県の認定を受けると身体障害者手帳が交付されます。この手帳を取得することで、医療費などの助成を受けることが可能となります。また、障害が重度であれば、「重度心身障害者医療費助成制度」の対象となり、患者医療費自己負担が軽減されます。

身体障害者手帳について 知っておきたいこと
◆身体障害者手帳の申請には「指定医療機関」による診断書、意見書が必要となります。
◆診断書・意見書の文書料は患者負担となります。
◆支払った医療費について、手続きをすれば償還払いされることがあります。
◆「重度心身障害者医療受給者証」の提示があれば、記載されてある自己負担上限額(月額)に達するまでの自己負担で済むこととなります。

※ 都道府県や市町村によって助成の対象範囲が違うため、事前に市町村の障害福祉課に確認の上申請するとよいでしょう。

 

「高額療養費制度」と「限度額適用認定証」について

「高額療養費制度」は、
治療が長引いたり、医療費の自己負担額が高額となるような場合、負担を軽減できるように、自己負担限度額を超えた部分が払い戻される制度です。
この制度は、事後に申請をすることで払い戻されることとなります。

「限度額適用認定証」または「限度額適用・標準負担額減額認定証」は、
この認定証を提示されることで、窓口の支払いは自己負担限度額内にとどめられることとなります。
この認定証は、事前に申請をして交付されるものです。そのため、窓口での支払いが自己負担限度額までで済むこととなります。

たとえば、外来で高額な医療費となるケースとしては、
◆訪問診療や在宅時の医学管理、緊急往診を実施した場合
◆外来で化学療法を行い、高額な薬剤を使用した場合
◆外来で高額な検査や手術等を実施した場合
などがあります。

 

まとめ

このような公的制度を知って、申請を必要とする患者さんに案内することができて、患者自己負担が軽減されことになれば、安心して治療の継続ができることになるでしょう。つまり、公的制度を理解し案内できることによって、患者さんの医療事務に対する評価・信頼が高まり、そのことを知った院長先生の医療事務に対する評価・信頼も高まることになるでしょう。そして、その患者さんは引き続き自院にかかり続けてくれることになるでしょう。